2026/01/10
ONG トピックス

【報告】日本航空(JAL)×東京大学生産技術研究所 ~飛行機ワークショップ開催10周年記念対談開催!

次世代育成オフィス(ONG)は、日本航空株式会社(JAL)と2016年より連携し、全国の中高生を対象に「飛行機ワークショップ」を共同開催してまいりました。本プログラムは、最先端の技術が随所に詰まった「飛行機」を教材に、講義や実習、現場見学を通じて航空分野に触れる機会を提供し、将来の航空技術、ひいては社会の発展に貢献する人材の育成を目的に真摯に取り組んできたものです。この構想を発案したのが、当時JAL整備本部長を務められていたJAL赤坂 祐二 取締役会長であり、その想いを受け止め、産学の共創を後押ししたのが、当時の生産技術研究所 所長であった本学 藤井 輝夫 総長です。そして、このワークショップが10周年を迎える節目を記念し、11月17日(月)、羽田のJALメインテナンスセンターにて、両氏による10周年記念対談が実施され、産学連携の意義や次世代育成の未来像について議論されました。

 

対談に先立ち、司会の ONG 川越 至桜 室員・准教授から、本ワークショップが航空機整備工場での実体験と、大学教員による講義やグループワークを組み合わせた体験型プログラムであり、産学連携による次世代育成を目的に始まったことが紹介されました。それを受け、両氏は10年前のスタート時を振り返り、実際に見て触れて体験することの重要性とその価値、さらに講義や実習を通じて考え、学ぶことの楽しさが話し合われました。また、赤坂会長は、JALが大切にしている考え方である「現地・現物・現人」に基づき、整備工場でのリアルな体験が参加者に深い学びをもたらすと強調し、「デジタル時代だからこそ、リアルな体験が貴重である」と語り、本ワークショップの価値について語られました。藤井総長も「学校や大学教室の外での学びが創造力を育む」と指摘し、産学連携の意義を再確認しました。また、両氏は、産学連携の役割が「技術開発」から「人材育成」へと広がっている点で一致し、赤坂会長は「企業と大学が一緒になって若者を育てる時代であり、キャリア形成に柔軟性を持たせ、学び直しの機会を増やすことが重要」と語られ、藤井総長も深い共感を示しつつ、「多様な環境での経験を通じて、創造力や構想力を育む教育が必要」と応じられました。

 

議論は、次世代育成に欠かせないSTEAM教育にも及び、赤坂会長は「AI時代を迎える中で、人間ならではの役割を育む教育が必要だ」と語られ、単なる幅広い知識だけでなく「創造性や倫理観、道徳心をSTEAM教育の柱に据えるべきだ」と強調されました。また、藤井総長も「現実社会の課題は、単純な正解があるわけではない。だからこそ、広い視野で探究し、経験を通じて、構想力や様々な知識をコーディネートする力を養うことが重要」と述べられ、STEAM教育の本質を「知識だけでなく、人間としての基盤を育むこと」と位置づけられました。

 

最後に、両氏は若い世代に向けて「好奇心を大切に」「わからないことを楽しむ」ことを呼びかけ、「学びは一生続くもの。挑戦を恐れず、興味のあることに全力を注いでほしい」とエールを送られました。

 

 ONGとJALは、これからも本ワークショップを通してSTEAM教育を推進し、子どもたちに「自分・日本・世界・地球の未来」を考える機会を提供していく予定です。そして、”空のように広く、高く”、次世代を育てる場として進化し、発展させながら、社会をリードする人材の育成に貢献していく所存です。

 

 (次世代育成オフィス 室員・准教授 川越 至桜、学術専門職員 上田 史恵)

 

メインテナンスセンターにて、対談の様子

 

 

赤坂取締役院長

 

 

藤井総長