次世代育成オフィス(ONG)は、東京地下鉄株式会社(東京メトロ)と東京大学生産技術研究所における、中学生・高校生を対象とした「鉄道ワークショップ2023」を7月27日(木)に開催しました。本事業は、 平成25年からスタートし、「鉄道電気」「電車モーター」「防災」等をテーマに取り上げ、毎年、中学・高校の夏休み期間に開催しています。
9回目となる今回は「車輪のしくみを科学しよう」のテーマのもと、対面型で実施しました。今回は定員の4倍以上となる過去最高の応募があり、作文審査を経た中学生24名、高校生25名が参加しました。実施形態は、去年に引き続き、中学生と高校生を午前・午後で入れ替える 一日完結型とし、中野にある東京メトロ中野車両基地と、東京大学生産技術研究所駒場Ⅱキャンパスを会場として、開催しました。
東京メトロ側では 、『台車と車輪のしくみ』について、 台車の役割や電車が曲がる仕組み、脱線係数などについて講義が行われ、 その後、中野車両基地の中を見学。中学生、高校生ともに鉄道に関する知識が大変豊富で関心も高く、見学中は細部にわたるまで写真を撮ったり、質問をしたりと熱心な参加が見られました。
生研側では、前半に川越准教授 によるワークショップ「電車の車輪模型を使用した走行実験とグループディスカッション」が行われ、机上に置かれたレールの模型で何度も走行実験を行いながら、語り合う姿が見られました。後半には、機械・生体系部門/ 次世代モビリティー(ITS)センターの須田 義大 教授による『自己操舵台車と銀座線~東大・生研における車両研究』と題して、電車が走行する仕組みに関する講義や、公共交通機関で実装化されている科学技術についての講義を行いました。 ワークショップ終了後 には交流会を行い、参加者 同士が情報交換を行うなど、大変に盛り上がりました。
東京メトロとONGでは、参加した中学生・高校生が地下鉄をはじめ、身の回りの科学技術や、持続可能な社会の実現について興味・関心を深め広げてもらうことを期待しています。今後もONGでは、次世代の教育に全力を尽くして参ります。
<中野車両基地にて>
<東大生研駒場リサーチキャンパスにて>