今年度から新たに、日本航空株式会社(JAL)と次世代育成オフィス(ONG)が連携し、中学生・高校生に航空分野の研究や技術に関心を持ってもらうため、中学生・高校生を対象とした「飛行機ワークショップ2016~飛行機の飛ぶしくみを学ぼう~」を開催しました。本ワークショップは2日間の連続講座で、まずは9月24日(土)、25日(日)に「中学生の部」、続いて10月29日(土)、30日(日)に「高校生の部」が開催され、計56名が参加しました。
1日目は、JAL羽田機体整備工場において、機体整備・点検作業の見学およびグループワークを行いました。2日目は、本所において、機械・生体系部門の加藤千幸教授を講師に迎えて「飛行機の飛ぶしくみ」について学びました。この際、4つのグループ(6~8名)に分かれて、機体を持ち上げる力(揚力)が大きくなる翼をデザインするコンペを行いました。さらに、「高校生クラス」では、揚力だけでなく、揚力と空気抵抗の比(揚抗比)が最大となる翼をデザインするコンペも行いました。
翼設計には、このワークショップのために作製した専用ソフトウェアを使用し、翼の周りの空気の流れをシミュレーションしたうえ、実際に模型を作製、風洞(風を流す専用の実験装置)を用いて、翼の揚力と揚抗比を計測しました。
参加した中学生・高校生ともに飛行機に関する知識が大変豊富で、また飛行機への関心が非常に高く、1日目、2日目を通じて積極的に参加している様子が印象的でした。
JAL整備士を交えてのグループワークの様子(高校生クラス:1日目)
風洞実験装置を用いた揚力の測定風景(高校生クラス:2日目)