開催日:2023年12月9日(土)
実施校:埼玉県立浦和第一女子高等学校
講師:八木 俊介 准教授
参加者:高校1年生28名
「無限の可能性を秘めた蓄電池」というタイトルで、電池開発の歴史と電池開発といった教養知識からノーベル化学賞を含む最先端の研究の説明まで、幅広い内容でご講義がありました。
初めに、家庭用コンセントやiPhoneなど身近な電気製品を題材として、電池に関する基礎知識をクイズ形式で確認しました。次にガルバーニに始まり、ボルタ電池・ダニエル電池・鉛蓄電池といった電池開発の歴史についての説明がありました。
その後、リチウムイオン電池の原理と開発の背景,2019年にノーベル化学賞を受賞した3名の科学者がリチウムイオン電池の開発にどのように関わっているのかを解説した後、電気自動車開発の歴史と最新研究の紹介、リチウムイオン電池研究の今後の可能性についての説明がありました。講義の後には、銅板・亜鉛板と生徒自身を使った手繋ぎ電池実験を行い、生徒の理解を深めました。
生徒は皆、意欲的に講義に参加していました。電池に関しては高校2年生の化学基礎・物理基礎で習う知識が多かったため、基礎知識の少ない中での講義でしたが、身近なものに例えてたり、分かり易くかみ砕いて説明していただきました。生徒も一生懸命に理解しようとしている姿が目立ちました。持参した蓄電池のサンプルを、生徒は興味深く観察し,講義後の質疑応答では生徒から多数質問があがりました。今回の講義を通して電池に関する興味・関心が高まったとともに、今後の理科授業に対する学習意欲の向上に繋がりました。