開催日:2016年8月24日(水)
協力:岩手県釜石市
東京大学基金
東京大学社会科学研究所・生産技術研究所
参加者:小林 典彰 (東京大学大学院工学系研究科機械工学専攻・加藤千幸研究室)
長谷川 寛将 (東京大学大学院情報理工学系研究科知能機械情報学専攻・竹内昌治研究室)
西垣 太暉 (東京大学大学院総合文化研究科広域科学専攻・竹内昌治研究室)
庄司 泰萌 (東京大学大学院情報理工学系研究科 数理情報学専攻・合原一幸研究室)
岩手県釜石市と東京大学社会科学研究所が、 2012年に復興を担う人材育成を目標に、「東京大学釜石カレッジ」開設に関する覚書を締結しました。そして、社会科学研究所より、岩手県立釜石高等学校SSH(スーパーサイエンスハイスクール)への協力が次世代育成オフィス(ONG)に依頼され、課題探求学習についての学習支援を行っています。
今年で5年目を迎える同校での学習支援は、昨年度に引き続き、同校が取り組む「課題研究」の中間発表会に出席し、これまでの「課題研究」に伴う評価を行うとともに、翌年1月に開催される同校での最終発表会に向けてアドバイスを行いました。
本発表会では、前半に同校の理数科コース生徒20名からなる7チームがそれぞれ8分間のプレゼンテーションを行い、後半に別室でチーム毎のポスター発表を行いました。
助言者として、大学の教員らが講評・アドバイスを行ったほか、本所の大学院生たちも助言を行いました。
生徒たちによる研究成果発表①
生徒たちによる研究成果発表②
昨年の12月に続き「第9回次世代育成のための教育・アウトリーチ活動講演会」を開催しました。講演会には中学・高校教諭や大学教員、企業関係者など24名が参加しました。
はじめに、大阪教育大学科学教育センターの仲矢史雄先生に基調講演として「次世代理系の支援と支える先生の育成:発展的学習に取り組む高校生と彼らを支える先生のために」をご講演いただきました。自分のちからで研究を推し進められる生徒を育成するために大阪教育大学付属高等学校と連携して開発を行っている実践的な指導法についてお話いただきました。
続いて、群馬県立桐生高等学校の関口賢司先生から理数科の大学及び小中高・企業・自治体との連携による教育モデルを中心に、キャタピラージャパン株式会社 塚本 恵先生からは理工系人材育成というグローバル共通認識のもと、次世代エンジニア育成活動について、米国及び日本における取り組みをそれぞれ紹介いただきました。また、東京大学生産技術研究所の大島まり先生から東大生研の取り組みについて報告がされ、総合討論では活発な意見交換が行われました。
仲矢先生による基調講演
関口先生による講演
参加者による意見交換
塚本先生講演後の質疑応答
ONGの活動(貸出教材)
東京地下鉄株式会社(東京メトロ)と次世代育成オフィス(ONG)が連携し、中高生を対象とした「鉄道ワークショップ~車輪のしくみを考えよう~」を開催しました。平成25年より中学・高校の夏休みの期間を利用して開催され、今回で4回目となります。本ワークショップは2日間の連続講座となっており、1日目は、東京メトロの中野車両基地内において、グループワークと地下鉄車両の整備、点検作業の見学を行いました。2日目は、本所において、車輪の曲がるしくみについて模型を用いた実験、講義を行うとともに、科学技術と社会とのつながりについての講義を行いました。7月26日(火)、27日(水)に中学生クラス、8月2日(火)、3日(水)に高校生クラスが開催され、計50名が参加しました。
参加者は鉄道に関する知識が豊富で、また鉄道への関心が非常に高く、1日目の車両基地見学では細部に至るまで写真を撮るなど、熱心に見学していました。2日目の講義では、車輪模型を使って何度も実験するなど、積極的に参加している様子が印象的でした。ワークショップ終了後の交流会では、参加者同士が鉄道に関する情報交換を行うなど、大変に盛り上がりました。
石井和之教授による講義風景(中学生クラス:2日目)
大島まり教授による講義風景(高校生クラス:2日目)