開催日:2015年10月22日(木)
協力:藤本 直子さん(東京大学生産技術研究所次世代育成オフィス(ONG)特任研究員)
石田 竜聖さん(東京大学生産技術研究所鹿園研究室 M2)
李 金爍さん(東京大学生産技術研究所須田研究室 M2)
小林 典彰さん(東京大学生産技術研究所加藤千幸研究室 D1)
袁 航 さん(東京大学生産技術研究所加藤千幸研究室 M1)
西垣 太暉さん(東京大学生産技術研究所竹内昌治研究室 M1)
岩手県釜石市と東京大学社会科学研究所が、2015年10月22日(木)に、復興を担う人材育成を目標に、「東京大学釜石カレッジ」開設に関する覚書を締結しました。そして、社会科学研究所より、釜石高校SSHへの協力が次世代育成オフィス(ONG)に依頼され、課題研究についての支援を行っています。
1チーム2~5人で7つの研究テーマに分かれ、生物、化学、物理、数学の課題研究成果の中間発表会が行われました。発表会には大学の教員や大学院生などが学外から助言者として参加していました。
各グループの発表後には質疑応答の時間が設けられ、助言者から多数の発言がありました。また、生徒からも他のグループに対して活発な発言がなされ、時間内ですべての発言が終わらないほどでした。
その後、研究内容をまとめたポスターを囲みながら、助言者による研究方針や方法、発表姿勢などに対するアドバイスが行われ、先の質疑応答の時間内で議論できなかった内容について深く話をしました。
さらに、生徒たちから研究に取り組む上での疑問を投げかけられ、助言者の専門知識やこれまでの経験を活かして答えました。どのグループも助言者からのアドバイスを受けて最終成果報告会に向けての活動内容を練っていました。
中間発表会が行われる釜石高等学校
校長先生からの挨拶
生徒たちによる研究成果発表
生徒からの質問を受ける生徒たち
生徒たちの疑問に答える大学院生
最後に助言者からの講評
講義は土屋先生の数学が苦手だという生徒に対して、「そういう人を、数学好きにできたら嬉しい。」との一言からスタートしました。
前半は「モノのサイズについて」、髪の毛の太さや花粉の大きさといった身近なものを題材として、本講義の一つのキーワードであるミクロの世界へと生徒たちの興味関心を高めました。
後半は土屋先生のこれまでの研究の軌跡や成果、今後の展望について、実際に臨床現場で使用されている開発された製品の紹介をしました。
さらに、工学研究における「目標の設定、検証、評価」といった一連のプロセスを詳しく解説し、生徒たちが理数科目を学ぶ上での興味関心がさらに高まりました。
さらに具体例として、“痛くない注射針”の開発プロセスが挙げられると、生徒たちの表情も更に真剣な眼差しへと変化しました。
土屋先生による講義
ディスカッションをする生徒たち
講義は清田先生のご専門である地盤防災に関わる研究について講義を行いました。
近年頻発する地震などの自然現象によって引き起こされる災害のほとんどが、地盤の挙動と密接に関わっています。
地震以外にも地滑りや土石流、液状化現象などあらゆる自然災害も地盤の挙動と関係しています。
これらの現象が発生すると住宅や交通、電気水道ガスといった我々の生活に大きな影響を及ぼします。
これらの自然災害から人々を守るための工夫として、ハザードマップや二次災害情報などが挙げられますが、より安全性を高めるためにこれらの高度化・予測精度の向上のための研究が行われています。
これらの取り組みにおける最先端の技術や問題についてわかりやすく説明しました。
その中で研究を進めるプロセスとポリシーについて示しました。
清田先生による講義
熱心に講義を受ける学生たち
清田先生の研究ポリシー
生研と研究室の紹介