主催:東京大学生産技術研究所
共催:一般社団法人生産技術研究奨励会 特別研究会RC-83
次世代育成のための教育・アウトリーチ活動特別研究会
後援:文部科学省
次世代育成オフィス(ONG)のこれまでの成果を総括するとともに、次期学習指導要領の新科目「理数探求」やSTEAM(Science, Technology, Engineering, Arts and Mathematics)教育に向けて、未来の人材育成のための創造性教育のあり方について議論し、推進のための産官学の連携体制の強化を目指すため、本シンポジウムを開催しました。
当日は土曜日にも関わらず、産業界・教育界・大学など、多様な分野から約160名が参加しました。岸 利治所長による開会挨拶、文部科学省大臣官房審議官(初等中等教育局担当)の下間康行氏による来賓挨拶に始まり、本学大学執行役・副学長で、本所教授の藤井輝夫教授、文部科学省初等中等教育局 教育課程課教育課程企画室 室長の白井 俊氏、日産自動車株式会社取締役の志賀俊之氏による招待講演が行われました。また、ONG室長の大島まり教授によるONGの取組紹介、日本精工株式会社IR室グループマネージャーの山下 剛氏や群馬県立前橋女子高等学校教諭の武 倫夫氏による企業や学校教育での創造性教育に関する取組紹介が行われました。
6名の講演を受け、パネルディスカッションでは、「産官学連携で考える創造性教育」のテーマのもと、「モノから人、社会へ」の意識の転換が必要であり、「文系と理系の乖離をなくす」ことが課題であることが述べられました。また、STEAM教育では、STEM教育にArtsが加わっている意義として、Artsは芸術のみならず、「Liberal Arts」つまり教養という概念を担っている点が挙げられます。科学技術のみならず、人文科学もますます重要になっており、多様な人々と学び、領域を自在に超えることで、新たな価値を創造していくことが必要ということが強調されました。また、失敗を恐れずチャレンジする姿勢や、エージェンシー(Agency)「自ら考え、主体的に行動して、責任をもって社会変革を実現していく力」の重要性が述べられました。最後に、岡部 徹副所長による閉会挨拶を以て、本シンポジウムは大盛況のうちに幕を閉じました。
シンポジウム後は、講演者を交えての意見交換会が開かれました。ONGと連携して教育活動に取り組んでいる企業のブースやONGの紹介展示を前に、和やかな雰囲気のなか、活発な意見交換が行われました。
共催:一般社団法人生産技術研究奨励会 特別研究会RC-83、次世代育成のための教育・アウトリーチ活動特別研究会
後援:文部科学省